5 結語


1)入学・入所時点で確実な使用文字を持たなかった中視者が10人に1人の割合で存在している。
2)中視者の3人に1人が授業を録音しており、その主な理由として学習の補助、眼の負担の軽減、墨字や点字の使用が困難ということが挙げられている。
3)中視者の8人に1人が録音教材を使用しており、その主な理由として眼の負担の軽減、墨字や点字の使用が困難ということが挙げられている。
4)録音教材を使用している、または使用していた者の約半数は入手が困難と感じている。
5)録音教材を使用している、または使用していた者の約8割は試験に役立つ、約7割は学習意欲が高まる、さらに、約7割は録音教材がないと困ると答えている。
6)学校・施設の7割以上が、録音教材は生徒・入所者にとって利用価値があると答えている。
7)学校・施設での録音教科書の保有状況には大きな格差がある。

6.【引用・参考文献】

1)大嶋みどり他,理療教育課程における中途視覚障害者に対する点字指導に関する調査研究(2001年),第12回視覚障害リハビリテーション研究発表大会論文集,2003;99-102.
2)村瀬伴成他,盲学校における中途失明者の実態に関するアンケート,理療の科学,2000;22(1);25-37.
3)柿澤敏文他,全国盲学校および小・中学校弱視学級児童生徒の視覚障害病因等に関する調査研究,2003.
4)全国盲学校長会,視覚障害教育の現状と課題(平成16年度年報),2005;44.
5)伊藤和之他,理療教育課程入所者の学習手段の実態について,第46回 弱視教育研究全国大会 発表資料,2005.
6)秦 彰文,盲学校理療科における点字指導上の問題点,第73回 全日盲研 島根大会点字分科会研究集録,1998.
7)全国視覚障害者情報提供施設協会 編 『点訳・音訳・サービスのための著作権マニュアル 〜視覚障害者の情報アクセスを保障するために〜』,2004.



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