ごあいさつ




 本日は卒研足達班のページを訪れていただき、ありがとうございます。
 ここでは卒業研究の内容を中心としたコンテンツを閲覧・ダウンロードできるようになっておりますので、どうぞお時間の許す限りゆっくりお楽しみ下さい。
 はじめに、本調査研究にご協力いただいた理療教育課程主任の方々、関係者の方々、および生徒・入所者の方々に、この場をかりまして心から感謝の意を表したいと思います。皆様のご協力なくして私どもの研究はあり得ませんでした。また、お忙しい中、一つ一つの質問に丁寧に回答頂いたことで、現場の意見に富む調査結果となり大変嬉しく思っています。
 本当にありがとうございました。
 昨今の技術革新は、身体に障害のある人々の生活においても新たな夢と可能性を与えています。視覚障害に関係する分野でも、様々な技術が随時導入され、特に情報アクセスやコミュニケーションのあり方、生活サービスや学習環境などに変化と広がりが出てきたと感じます。この変化をもたらした大きな方向性には、情報の「音声化」と「デジタル化」が挙げられのではないでしょうか。情報の音声化により視覚障害を補償する手段が増えました。また、デジタル化することで情報の入手や共有、さらに異なる文字間での相互変換が容易になっています。このことは生活や仕事上のバリアフリーを考えるうえでも大いに役立っていると言えるでしょう。
 このように新たな技術から障害者が受ける恩恵は決して小さくないと思われます。しかし、新たな技術により可能となった手段が必ずしも従来の手段の代わりになるとは限りません。概して、長年使われてきた手段には多大なメリットがあり、決して新しい手段には代えられない部分があるものです。
 新しい手段の導入を考える際には、現場の状況やニーズ、導入に際しての問題点などをよく把握し、議論したうえで慎重に進めなければならないと私どもは考えます。それには経験豊かなオピニオンリーダーの方々の意見に加え、誰もが使える客観的材料を現場から集め、それを参考にすることが必要となってきます。
 私達が今回のテーマで研究を始める際に念頭においたことに、「もし、新しい技術が学習手段の確立に寄与するならば、それを望む全ての生徒・入所者が利用できるほうがよい」、「新しい技術は従来の手段と共に使われてこそ、互いのメリットが生きてくるであろう」といったことがありました。両者が持つメリットをよく理解し、生徒・入所者が学習に生かせるよう、うまく「共存」させることがベストであると考えます。
 ここを訪れていただいた皆様方が私どもの調査研究をご覧いただき、研究で扱ったテーマを考えたり、話題にしたり、関係したテーマで議論していただくことがあれば、私どもの本望でございます。

2006年3月1日
足達 謙




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